相続税評価額の計算方法に関するQ&A
相続税評価額とは何ですか?
相続税を計算する際の基準となる数値です。
たとえば、不動産を売却した際には、その売却によって得られた利益に対して税金が課せられます。
これと同じように、相続によって財産を取得した場合、その財産に対して、税金が課せられます。
この「相続した財産に対して課せられる税金」を、相続税といいます。
もっとも、1億円の遺産に税金を課された場合と、10億円の遺産に税金を課された場合では、税額が大きく異なります。
日本では、遺産総額が多いほど、税率が高くなる仕組みが採用されているため、「どれくらいの財産を相続したのか」によって、相続税が大きく変わります。
そこで、「どれくらいの財産を相続したのか」が重要になりますが、財産の中には、金額が不明瞭なものも含まれます。
そこで、全ての財産を、相続税に関するルールに従って、評価していくことになります。
そのルールによって算定された財産額を、相続税評価額といいます。
金額が不明瞭な財産には、どんなものがありますか?
代表例として、土地があげられます。
預貯金や一般市場で取引されている株式等と比べて、土地の価値はあいまいな部分が多くあります。
実際にその土地が何円の価値があるのかについて、絶対的な基準はありません。
たとえば、不動産鑑定士が鑑定をしても、不動産鑑定士ごとに結果が異なることはよくあります。
しかし、それでは土地の評価額がいつまでも決まらないため、国が土地の評価の方法を詳しく定めています。
相続税の申告の際は、国が定めたルールに従い、土地の評価を行います。
相続後すぐに相続した土地を4000万円で売りましたが、相続税評価額は4000万円になりますか?
相続税評価額は、売却した金額とは無関係なので、4000万円になるとは限りません。
相続税評価額は、あくまで国が定めた計算式に従って行います。
そのため、相続後にその土地が何円で売れたとしても、その結果が相続税評価額に反映されることはありません。